世界最大のピアノ

2017/02/15
世界最大のピアノ
雑学 楽器

Klavins-Piano



以前『ピアノの歴史』でクラヴィコードから現在のピアノまでの進化を紹介しました。
しかし一口にピアノと言っても色々な種類があり、グランドピアノやアップライトピアノ、今では電子ピアノも進化を遂げています。
さらに同じグランドピアノひとつ取ってみてもメーカーによって様々な特徴があります。

そんな数多くあるピアノの中で本日は世界最大のピアノを紹介したいと思います。

ドイツのピアノ工房KLAVINS PIANO MANUFAKTURが製作したKlavins-Piano Model 370です。
もちろんただ大きいピアノを作ろうとしたのではなく、理想のピアノを追い求めた結果、必然的にサイズが大きくなってしまったということのようです。

では一体現在のピアノが抱えている問題点とはどこなのでしょうか。

まずはピアノにおける低音について。
ピアノでは弦の長さが長ければ長いほど低い音が出るのですが、現状フルサイズのグランドピアノでも調律の際に弦の張力を緩めることで求める低音を得ています。
しかし弦を緩めることで得られるはずの倍音が削ぎ落とされてしまい、本来持っていた音の表情というものがなくなってしまいます。
その点、Klavins-Piano Model 370の最低音の弦長は3m超え!
弦の張力を緩めることなく調律が可能となり、その結果表情豊かな低音が得られました。

次に音の向き。
現在は地面や客席に対して平行に弦が張られていますが、理想的には垂直に弦を張ることでダイレクトに音を届けることが可能になります。
そこでKlavins-Piano Model 370は地面に対して垂直に弦を張り、且つ先ほど紹介した通り最も長い弦は3mを超えますから、まるで2階建ての建物のようなピアノが出来上がったという訳です。
総重量はなんと2t超!

ピアノを構成するパーツの素材にも一からメスを入れるといったこだわりぶりです。

演奏者は階段で2階部分にある鍵盤まで昇っていき演奏をするのですが、鍵盤自体は一般的なピアノと同じ88鍵ですので、タッチの差こそあれどそこまで戸惑うことはないのかもしれません。

このKlavins-Pianoですがさらに新しいモデルの開発も進んでおり、まだまだ進化をやめていません。
新モデルは全高4.5mになる予定とのことで、どのような音色を発するのか今から楽しみです。

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