奇蹟の交響曲

2016/12/25
奇蹟の交響曲
雑学 楽曲

ロンドン王立劇場の奇蹟



交響曲の父』ことハイドン
これまでも『暇乞いのために作曲された交響曲』で交響曲第45番『告別』を『驚愕の交響曲』で交響曲第94番『驚愕』を紹介してきました。
今回は『奇蹟』というハイドンの交響曲を紹介します。

ロンドンの王立劇場で行われたコンサートにおいて、ハイドンの交響曲が初演され、ハイドン本人が姿を現します。
聴衆は一目ハイドンの姿を拝もうとステージに押し掛けました。

その時です。
ステージに押し掛けたことでぽっかりと空席となっていた客席中央部に、天井の巨大なシャンデリアが落下したのです。
もしハイドンがその姿を現していなかったら、そこに聴衆が押し掛けていなかったら、人命に関わる大惨事になっていたことでしょう。

以降この交響曲は『奇蹟』と呼ばれるようになりました。

さて、この交響曲は交響曲第何番なのでしょう。
現在『奇蹟』と呼ばれている交響曲は交響曲第96番です。
しかしこのシャンデリアが落ちてきたエピソードは交響曲第102番初演の時のものだということが、現代の研究で明らかになっています。

伝言ゲームのように話が伝わるにつれて、いつの間にか交響曲第102番のエピソードが交響曲第96番のエピソードという風にすり替わってしまったのでしょう。
悲しいかな交響曲第96番は『奇蹟』と呼ばれる、しかし何の奇蹟も起こしていない作品となってしまったのです。

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