お菓子の精の音色

2016/12/01
お菓子の精の音色
雑学 楽器

チェレスタ



チャイコフスキーの三大バレエのひとつ『くるみ割り人形』。
お菓子の国に招待されたクララが目にしたドラジェ(こんぺい糖)の精の踊りはキラキラした独特の音楽に合わせて踊られます。
この一風変わった音楽はどのようにして作曲されたのでしょうか。

『眠れる森の美女』で成功を収めたチャイコフスキーはマリンスキー劇場の支配人より次回作として『くるみ割り人形』の作曲を依頼されます。
振付師との二人三脚で作曲を進めるチャイコフスキーですが、どうしてもドラジェ(こんぺい糖)の精の踊りに合った音色の楽器を見つけられないでいました。

そんなある日、チャイコフスキーは旅行先のフランスで運命的な出会いをします。
当時まだ管弦楽で使用されたことのなかったチェレスタという楽器に出会ったのです。
チェレスタはパリの楽器制作家オギュスト・ミュステルによって発明され、特許を取ったのが『くるみ割り人形』作曲の数年前という非常にタイムリーな話です。

その音色を耳にした瞬間に心を決めたチャイコフスキーは、『くるみ割り人形』がチェレスタを用いた世界初の作品になるように初演までこの楽器の使用を秘密にしていました。
さらには取寄せ先の業者にチェレスタを使用することを黙っていて欲しいと口止めまでしたという逸話も残っています。

これからのクリスマスシーズンに合わせて、『くるみ割り人形』と共にこのチェレスタの音色を耳にする機会が増えるかもしれませんね。

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