ソナタ形式とは?
美しい楽式

クラシック音楽に触れる上で何かと耳にする"ソナタ形式"という言葉。
何かしらの形式を表していることは分かりますが、一体どういう形式なのでしょうか。
まず音楽作品における形式のことを楽式と呼ぶのですが、ソナタ形式はハイドンが確立し古典派時代に発展した楽式になります。
クラシック音楽においてはこの楽式があることで作品に一体感が生まれたり、楽式に則って自身の哲学を投影するといった意味合いがあります。
では具体的にソナタ形式という楽式がどんなものなのかを見てみましょう。
ソナタ形式は大きく分けて提示部、展開部、再現部という3部に分かれています。
提示部はその名の通り、作品の主題をを提示する部分になります。
主題は第一主題と第二主題というふたつの反目しあう主題を提示するのが一般的です。
反目するというのは主題の性格、ないしは調性において反目するという意味で、第一主題で躍動的な旋律が提示されたら、第二主題では滑らかで歌う様な旋律が提示されます。
また第一主題が長調だった場合は第二主題でその属調が、短調の場合はその平行調が用いられるのが一般的です。
属調、平行調については『関係調とは?』をご覧下さい。
第一主題から第二主題にかけては一般的に転調を伴いますので、転調のための助走として経過句(移行部)を経由します。
第二主題が提示された後は小結尾がまとめを行い、また第一主題の提示へとリピートされるのですが、リピートをすることで2つの主題の性格と調性を深く意識させ、この後に続く展開部と再現部をより印象付ける効果があります。
また作品によっては提示部の前に序奏を置くものもあり、主題を用いたものやモチーフ(動機)と呼ばれる主題を構成する最小単位の部品を用いたもの、完全に独立したものなど様々です。
次に現れるのが展開部です。
ここでは提示された主題に対して各種の変奏が表現される部分で、転調が多用されるなど一番聴き応えの大きい部分になります。
第一主題だけを取り上げたり、第二主題も取り上げたり、新しい素材を使ってみたりと作曲者の力量が問われる部分です。
最後が再現部。
ここもその名の通り、提示部で提示された主題が再現される部分です。
しかし、ただ再現するだけではありません。
提示部では反目する調性を使っていたのに対し、再現部では第一主題も第二主題も同基調を用います。
対立形式を和らげることで、いよいよフィナーレに向かっていくぞというメッセージが込められています。
再現部でも結尾を用いてまとめを行うのですが、ここはこのソナタ形式という楽式の大まとめの部分ですから、長大なものとなることがほとんどです。
そこでこの結尾を結尾部として独立して扱うこともあります。
特にベートーヴェン以降、この結尾部が大規模なものとなっていく傾向があります。
この楽式を踏襲して作曲された作品をソナタ形式と呼び、交響曲、協奏曲、弦楽四重奏曲などの第1楽章や終楽章に多く用いられます。
もちろんここで紹介したものはあくまで一般的なものですので、作品によってはソナタ形式の名を借りながら、楽式を変形させているものも多々あります。
何かしらの形式を表していることは分かりますが、一体どういう形式なのでしょうか。
まず音楽作品における形式のことを楽式と呼ぶのですが、ソナタ形式はハイドンが確立し古典派時代に発展した楽式になります。
クラシック音楽においてはこの楽式があることで作品に一体感が生まれたり、楽式に則って自身の哲学を投影するといった意味合いがあります。
では具体的にソナタ形式という楽式がどんなものなのかを見てみましょう。
ソナタ形式は大きく分けて提示部、展開部、再現部という3部に分かれています。
提示部はその名の通り、作品の主題をを提示する部分になります。
主題は第一主題と第二主題というふたつの反目しあう主題を提示するのが一般的です。
反目するというのは主題の性格、ないしは調性において反目するという意味で、第一主題で躍動的な旋律が提示されたら、第二主題では滑らかで歌う様な旋律が提示されます。
また第一主題が長調だった場合は第二主題でその属調が、短調の場合はその平行調が用いられるのが一般的です。
属調、平行調については『関係調とは?』をご覧下さい。
第一主題から第二主題にかけては一般的に転調を伴いますので、転調のための助走として経過句(移行部)を経由します。
第二主題が提示された後は小結尾がまとめを行い、また第一主題の提示へとリピートされるのですが、リピートをすることで2つの主題の性格と調性を深く意識させ、この後に続く展開部と再現部をより印象付ける効果があります。
また作品によっては提示部の前に序奏を置くものもあり、主題を用いたものやモチーフ(動機)と呼ばれる主題を構成する最小単位の部品を用いたもの、完全に独立したものなど様々です。
次に現れるのが展開部です。
ここでは提示された主題に対して各種の変奏が表現される部分で、転調が多用されるなど一番聴き応えの大きい部分になります。
第一主題だけを取り上げたり、第二主題も取り上げたり、新しい素材を使ってみたりと作曲者の力量が問われる部分です。
最後が再現部。
ここもその名の通り、提示部で提示された主題が再現される部分です。
しかし、ただ再現するだけではありません。
提示部では反目する調性を使っていたのに対し、再現部では第一主題も第二主題も同基調を用います。
対立形式を和らげることで、いよいよフィナーレに向かっていくぞというメッセージが込められています。
再現部でも結尾を用いてまとめを行うのですが、ここはこのソナタ形式という楽式の大まとめの部分ですから、長大なものとなることがほとんどです。
そこでこの結尾を結尾部として独立して扱うこともあります。
特にベートーヴェン以降、この結尾部が大規模なものとなっていく傾向があります。
この楽式を踏襲して作曲された作品をソナタ形式と呼び、交響曲、協奏曲、弦楽四重奏曲などの第1楽章や終楽章に多く用いられます。
もちろんここで紹介したものはあくまで一般的なものですので、作品によってはソナタ形式の名を借りながら、楽式を変形させているものも多々あります。
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