ヴァイオリンの歴史

2016/08/25
ヴァイオリンの歴史
楽器 入門

進化の過程



オーケストラの華とでも呼ぶべきヴァイオリン。
弓に語らせ指示を出す、コンサートマスターを務めるのも第一ヴァイオリンです。

では一体ヴァイオリンというのはどういう歴史を持った楽器で、初めて生み出したのは誰なのでしょうか。
まずはヴァイオリンの祖先を考えてみましょう。
ヴァイオリンの祖先を辿っていくと、ヴァイオリンというのは色々な楽器の遺伝子を持って生まれた楽器であることが分かりますが、その中のひとつにレベックという楽器があります。

レベックはインドネシアや中東で演奏されていたラバーブが、イスラム教の広がりと共にヨーロッパに広がっていたものです。
外観こそ違えど、構造や弓で弦を弾くという奏法については今日のヴァイオリンの原型を見ることができます。

レベックを含め、弓で弦を弾く楽器が各地で製作されるようになり、総称してフィドルと呼ばれるようになります。
そしてフィドルの中でも足で支えるものがヴィオール属、手で支えるものがヴァイオリン属として発展を遂げていきます。
手で支えるという特徴からサイズは必然的に小さいものであり、ヴァイオリン属は高音域を担当する楽器でした。
しかしヴィオール属と違って音量も大きかった為、当初は下品な音として宮廷音楽では浸透しませんでしたが、オーケストラが求めるに従ってメインストリームのトップを走るようになります。
ただこの段階ではまだまだ各地の特性を残した形状をしており、今日のヴァイオリンとまったく同じと言うことはできません。

では今日のヴァイオリンの初めの一歩を踏み出したのは誰でしょうか。
諸説ありますが、ガスパーロ・ディ・ベルトロッティやアンドレア・アマティがその人物としてよく出てくる名前です。

ガスパーロ・ディ・ベルトロッティはヴィオール属の楽器を製作していましたが、現在と同様の寸法のヴァイオリンも製作していました。
アンドレア・アマティはレオナルド・ダ・ヴィンチのお抱えだった職人から技術を習得すると、ガスパーロ・ディ・ベルトロッティの弟子となり、現在のヴァイオリンに近い造形を作り出すのに寄与しました。

そしてこのアンドレア・アマティの孫のニコロ・アマティが現在のヴァイオリンの形を完成させた人物として今日に伝わっています。
ちなみにニコロ・アマティは『4ステップで分かるバロック音楽』で紹介したヴァイオリン界随一の名匠、アントニオ・ストラディバリの師匠です。
ストラディヴァリウスは現在でも演奏されている名器ですから、多少の違いこそあれどこの時代のヴァイオリンは現在と大差ないことが分かりますね。

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