モーツァルトは実は高収入だった?

2016/07/22
モーツァルトは実は高収入だった?
雑学

モーツァルトの遺産



現在、モーツァルトの遺体がどこに埋葬されているのかが分からなくなってしまっているというのは有名な話ですが、その原因はモーツァルトの経済状況によるものでした。
残された遺産はわずか60フローリン。
当時の貨幣価値を今の円で換算するのは難しいですが、約60万円程度です。

クラシック音楽史で1位2位を争う名声を持つモーツァルトにしてはあまりにも少ない金額ですがそれだけでは終わりません。
未返済の借金が4,000万円近くも残っていたのです。
その為、10万円弱の質素な葬儀の後に共同墓地に埋葬されることとなり、今ではその遺体がどこにあるのかも分かりません。

しかし幼少の頃から神童と呼ばれ、多作であったモーツァルトです。
本当にお金に困るほど収入が少なかったのでしょうか。

そこでモーツァルトの研究チームが残された資料や妻コンスタンツェの証言を元に5年もの歳月をかけてモーツァルトとお金の関係を調べました。
そして意外な結果が判明したのです。

何とモーツァルトの年収は2,000万円を超える程にあったのです。
当時の中流階級が年間500万円で生活をしていたということですから、モーツァルトがいかに高収入かが分かります。
あの交響曲の父と呼ばれ、モーツァルトが敬愛したハイドンでさえ年収800万円程です。
収入の内訳は概ね作編曲、演奏会、楽譜出版、レッスン、室内作曲家としての年俸で占められています。

これだけの収入を得ていたモーツァルトがなぜ借金を繰り返し、お金を使い果たしてしまったのでしょうか。

お金の使いみち



実はモーツァルトが多くの借金をしていたことは長年の謎とされており、その使いみちには諸説あるのが現状です。
しかし夫婦そろって散財の気があったことは間違いないようで、飲食代に衣装代、遊戯代に繰り返される引越しなど例を挙げれば枚挙に暇がありません。
ただその全てを足したとしても多額の借金を作るほどではなく、普通の生活以外でとんでもない額をモーツァルトは使っていたことになります。
一体モーツァルトが何にお金を使っていたのか、ここでは3つの説を紹介します。

1.妻コンスタンツェの療養費説
下肢静脈瘤を患ったコンスタンツェは合計4度、バーデンに湯治に訪れています。
実際にモーツァルトがミヒャエル・プフベルクに宛てた手紙の中でも「妻の病気が悪いため、お金を融通して欲しい」という旨をしたためています。
しかしたった4度きりの湯治で年収2000万円、稼いでいる年は3000万円のモーツァルトの財政がここまで傾くのかは疑問が残るところです。

2.モーツァルトギャンブラー説
モーツァルトは非常に遊戯が好きで、ボーリングの原型とされるケーゲルンやカードゲーム、ダーツ、ビリヤードなどを好んだそうです。
家には非常に高価なビリヤード台があり、お金に困ったときもこのビリヤード台だけは売らなかったほど執着していたようです。
ゲーム好きのモーツァルトですから、当然お金を賭けてゲームをすることもあったでしょう。
結果負けが込んで借金がかさんでいってしまったというのはあながちないとは言い切れません。
またモーツァルトのオペラの台本を3作品手がけた、ダ・ポンテがかなりの博打好きであったこともこの説を後押ししている一因かもしれませんね。

3.秘密結社の活動費説
モーツァルトがフリーメイソンの会員だったことは有名な話でしょう。
1784年の加入以降、積極的に活動していたモーツァルトには多くの活動費が必要でした。
お金を借りている先もフリーメイソンの会員が多く、そこからこういった説が生まれてきたのでしょう。

以上、3つの説をあげましたが全て違っている可能性もありますし、これらの複合的な理由かもしれません。
さらには実はモーツァルトは多くの遺産を残しながら、コンスタンツェが遺品検査前に全て隠してしまったなんて話もあります。

いつかまだ日の目を見ていない資料が見つかって、全てが白日の下にさらされる時が来るかもしれませんね。

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